木管
糸をつくる時に欠かせない木管。
糸を撚り合わせる際に、この木管から木管に糸を巻き替えて糸に強度をもたせていきます。そんな私たちの糸づくりになくてはならない木管が、旧大阪工場だった現在の物流センターから出てきました。よく見ると端に色がついていたり、なかなかかわいらしい見た目です。
詳しい期間はわからないのですが、かつて大阪に撚糸工場があった1970年代まで使われていたもので、かなりの年季が入っています。キズや凹み、シールの跡など、飴色の棒ひとつひとつに糸づくりの記憶が刻まれていています。ひとつとして同じものがないせいか、なんだか見れば見るほど愛着が湧いてくる不思議な存在感があります。
糸が巻かれていない木管は、何の変哲もない穴の空いた木の棒です。だからこそ、きっとアイディア次第で様々なものに生まれ変わることができると思っています。木管どうしをコツコツたたくと、拍子木のような力強く澄んだ音。楽器としての再出発もあるかもしれませんね。木管に新しい命を吹き込んでくださる方のもとに届いてくれたら、こんなにうれしいことはありません。
素材 桜
サイズ 直径 約2.8cm、長さ 約17.3cm、重さ 約63g
※中央に直径約1cmの穴が空いています。
※色や状態はお選びいたくことができません。お手元に届いた木管をお楽しみください。
※糸を撚る時に出る毛羽埃が穴につまっている場合があります。