2019.11.25
ウール用染料で毛糸を染めてみよう
DARUMA STOREで販売している”ウール用染料”を使って毛糸を染める手順をまとめました。 「手染めって道具をそろえるのが大変そう・・」とお考えの方も、ご自宅にあって使わなくなったものや、100円ショップでそろえられるものもありますので、こちらを参考にしてぜひチャレンジしてみてください。
用意するもの
・鍋・・深さがあるものの方が染液が飛び散らないのでおすすめです。
・カセットコンロ
・染色棒・・ここでは100円ショップ販売しているワイヤーハンガーを折り曲げて作りました。
・耐熱計量カップ
・ウール用染料(酸性染料)・・こちらのページで販売しています →
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・スーパーウォッシュメリノ生地糸・・・・こちらのページで販売しています →
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・コーヒーマドラー・・コンビニで購入
※染料をペットボトルなどに入れる場合は”空のペットボトル”や”ろうと”もご用意ください。
※より色ムラに染めたい場合は”穀物酢”もご用意ください。
※"温度計"があれば便利です。
染める前に知っておいていただきたいこと
・染料は洋服などに着くと取れません。あらかじめ汚れても大丈夫な服装で染色してください。
・粉の状態の染料は風で飛散し、目では確認できません。染料は無風状態で注意しながら取り分けてください。
・染料はお子様の手の届かないところに保管してください。
・一度染色に使用した道具は料理などに使用しないでください。
まず、コーヒーマドラーを使って染料を耐熱計量カップに移します。
※染料の粉は風で飛散します、必ず無風の場所で取り分けてください。
あくまで目安ですが、写真の染料で約1g程度です。
※濃い色に染めたい場合や、染める糸量が多い場合はお好みで増やしましょう。
粉状の染料を熱湯で溶きます。
この時、ポットなどから直接計量カップに熱湯を入れると染料が飛び散る場合がありますので、一度別の容器に移し替えてから計量カップに注ぐことをおすすめします。
染料の粉が完全に溶けて液体になるまで、マドラーでかき混ぜます。
ここではお湯を200cc入れています。色の濃さは粉状の染料の量によって決まるのでお湯の量と色の濃さは関係ありません。
今回は染料を混ぜて色を作ってから染色するので、少し温度が下がったら、ろうとなどを使ってペットボトルなどに入れてとりわけます。
※ただし、染料は水に溶かすと徐々に濃度が下がっていくのでできるだけ早めのご使用をお勧めします。
同様の方法で、染めたい色に合わせて、赤、青、黄の染料を溶きます。
染めたい色をイメージしながら染料を混ぜ合わせます。
赤、青、黄のバランスによって色が変わるの好きな色に近づくように、色々と試してみましょう。
染液が濃くてどんな色かわからない時は、雑巾などに少し垂らしてみましょう。繊維を染めた時に色がイメージしやすくなります。ここでは、色の方向性を確認してください。濃さは入れる染料の量で調節できます。
こちらのページも参考になさってください。→
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ウールを染色する時、染液を90度前後の温度まで上げるので、糸に直接触れることができません。染色する時に糸をかけておく染色棒を作ります。ここでは、100円ショップで買ってきたワイヤーハンガーを縦に引っ張り棒状にしてから、V字状にまげて作りました。
次に、生地糸を水に馴染ませます。
ウールの毛糸は繊維に油分を含んでいるため液体にすぐ馴染みません。染料がスムーズに染み渡るようにあらかじめ水で馴染ませておきます。水で馴染ませた糸は一度鍋から出しておきます。
約2Lの水を鍋に取り、その中に染液を入れます。
※この状態で酢酸を入れると染料が糸に染まるスピードがより速くなり、より色ムラがある状態に染まりやすくなります。
工場では工業用の酢酸を使用していますが、スーパーで購入できる穀物酢でも代用できます。細かな決まりはありませんが、目安としては水2L程度であれば10ccぐらいが適量だと思います。※お酢を入れなくても糸は染まります。
写真のようにワイヤーハンガーの染色棒に糸をかけて、いよいよ鍋の中に糸を入れます。
この時点ではまだ糸の表面に染液が付着しているだけで、染まってはいません。これから温度を上げていくことで徐々に染まっていきます。
コンロに火をつけて少しずつ温度を上げていきます。
この時点で知っておいていただきたいことは、温度を上げるスピードが速いほど、早く染着するのでムラになりやすく、ゆっくりと温度を上げるほどムラになりにくいということです。
どんどん染液の温度が上昇すると、染料が糸に入り始めます。
この間、染料が均一に糸に染着するように2本の染色棒を使って、輪になっている糸を少しずつ送りながら動かし続けます。
鍋の温度が90度前後になると、ぐつぐつと煮立ってきます。
この時点では最初に入れた染料が糸に染着しているので、鍋の中は底が見えるようになっています。
火を消して、自然に温度が下がるのを待ちます。
ゆっくりと温度を下げることで、乾燥後にウールのふくらみ感がさらに増します。
手で触れるくらいの温度になったら、湯洗し手で絞った後、写真のように置いて平干しにします。
糸が完全に乾ききると膨らみが増し、もっちりとしたウールならではの素材感になります。