2015.10.19

編むひと。
中山 えりかさん


大阪市在住
ベビーアパレルデザイナー

ベビーアパレルデザイナーとして活躍するえりかさん。8歳の女の子と、5歳の男の子のお母さんでもあります。今回、2015秋冬毛糸のイメージカットのモデルさんをお願いしたえりかさんが、趣味で編み物をされると聞いたのでご自宅におじゃましました。

使い込まれたキッチン道具。カチャカチャと音をたてて美味しいごはんを作るダイニングキッチンにある大きな机。家族でごはんを囲む、この机で編みものすることが多いのだとか。向かい側の部屋でこども達が遊ぶのを見ながら。

のんびりと、やさしく透明感のある佇まい。普段からお子さんやご自分の洋服も作るえりかさんに聞いてみました。



あみものをはじめたきっかけは何だったのでしょう。

「お母さんがリカちゃん人形の服をかぎ針編みで作ってくれて。それがきっかけで教えてもらうようになりました。小学校低学年、3年生くらいかな。」

それからは少し休んだりしながらもちょこちょことされていたようです。お子さんが産まれる時にまた編みもの熱が。

「雑誌の特集とかに載ってるじゃないですか。ああいうのを見ると編みたくなります。」

「こどもが小さい時はなかなか外に出られなかったりするから、縫い物だと道具が危ないし、出して片付けるのに時間がかかるけど編みものだとパッと片付けられるので、それで編みものブームが再来しましたね。」

電車の中でもされるそうです。
そういえば、たまにカバンの中でかぎ針を編む女の子やおばあさんを見かけたりしますね。
公園でお子さんを遊ばせながらもされるようです。

「こどもを見ながらも時間があるので、携帯とかをさわるより本を読んだり編みものをしたりしたいです。」
とほほ笑むえりかさん。



お子さんにはどんなものを編まれるのでしょうか。

「ベストとかマフラーとか。まっ赤なセーターとか。ちょいダサが可愛いなと思って。」

ぬいぐるみが着るみたいなまっすぐな形。今は子供服もデザインが豊富な中で、手づくり感のあるシンプルでまっ赤なセーター。とても可愛いです。ものを作る上でのこだわりはありますか?と尋ねたところ、一番重視しているのは機能性とのこと。

「作る時にイメージから入ることが多いんですけど、やっぱり機能性。チクチクしないとか、着心地がよく、体の動きを妨げないものですね。」

動きやすさに加えて、家でも着られて、外でも、百貨店にも出掛けられるようなエプロンみたいなワンピース、こういう丈のものが欲しいとか。

使えるからこそ手づくりして楽しい、と身振り手振りで語るえりかさん。
キーワードは機能性、着心地、実際使って気持ちの良いもの、うれしくなるものですね。



2Fにあるえりかさんのアトリエ。南向きのあたたかい光が差し込むお部屋です。
丁寧に使い込まれた仕事道具が並び、とても仕事がはかどりそうです。
自慢のあみものグッズを見せてもらいました。



神戸にあるRolloStock(ロロストック)によく行かれるそう。
アンティークのボタンや生地が並ぶ素敵なお店です。
「ドイツの子供のニットの本があって。それがすごく可愛くて!書いてることはわからないけど、写真と編み図が可愛いんですよ。ちょいダサなかんじで。」

昔の編み図の載った本やかごに入った編み針、馬の形をした糸切りばさみ、アンティークのピンが机に並びます。

グッズ可愛いさに編みものをしたくなるそう。海外のものが多く、編図だけでなく、グッズだけを集めた本も。



ちょっとひと休みに、いつも淹れている紅茶をいただきました。
お気に入りのHARIOのポットに茶葉、熱々に湧かしたお湯を注ぎます。



ポットに吸い込まれるようにじっと見入るえりかさん。
葉っぱが踊っているのを見つめるのが好きだそう。



今日もいつものキッチンで。
日常の中にあるやさしくてあたたかい編みもの。
心のこもったセーターやマフラーは、きっと何よりもあたたかく包んでくれますね。
ゆっくりと何かほぐれていくような、やさしい空気が流れるえりかさんとの時間。
これから少しずつ出来上がっていくカタチも楽しみです。

写真:平野 愛
文:横田株式会社 牧野